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  新星堂presents

  千住 真理子

「愛のコンチェルト」リリース記念イベント

平成18年2月19(日)

東芝EMI 7F 第3スタジオ(赤坂)

 開演 15:00

1.バッハ:2つのメヌエット
2.エルガー:愛のあいさつ
3.リスト:愛の夢
アンコール ドボルザーク:ユモレスク
 
 
 
 
 

 去年の10月に母が千住真理子のコンサートに行く
ということで,予習用に新星堂でCDを購入,イベント
応募用紙が付いていたので送ったところ,1月になっ
て当選はがきが来て,さっそく行ってきました。
 場所は優秀録音?で有名な東芝EMIのスタジオで,
地下鉄銀座線の溜池山王駅8番出口の目の前です。
赤坂という場所柄のせいか,日曜日にもかかわらず
軍歌を大音量で流している黒いバスが走っていまし
た。スタジオの防音が気になります。
 2時20分集合ということでしたが,30分前に到着す
ると,すでに行列が出来ていました。2時に1階ロビー
が解放され,EMI?新星堂?の方の案内ではトーク
を含めて約30分演奏するそうです。
 2時20分から整理番号順に10人ずつエレベーターで
7階のスタジオへ入りました。自由席ということで,小
生は最前列右端に陣取りました。女性が圧倒的に多
かったです。レコード芸術を持ちこんで読んでいる老齢
の男性もいました。
 70名ぐらい入っているのでしょうか,心配していた立
ち見はありませんでした。ここでさらに30分待つ間,小
さい音で千住さんの上記写真のCDがかかっていまし
た。後ろを振り向くと上方の壁にスピーカーが埋めこめ
れていて,ツイーターは広角のウッドホーン,ウーハー
は紺のサランネットが被されていてよくわかりませんが,
38cm1発かと。エンブレムは見たことないものが付い
ており,ウェストレイク系のプロ用かなと想像します。
 正面にsteinway&sonsの定番グランドピアノが有り,こ
こで演奏する人に向けてセッティングされているようです。
音はお世辞にも良くはありませんでした。こういうモニタ
ーは生と同じかそれ以上の大音量で聞くようにできてい
るとは思いますが,能率の高そうな大型モニターなので,
もう少し明瞭かと思いましたがEMIの録音そのものとい
うか,もともともやもや系の録音をさらにヴェールを被せ
たように聞こえました。これが本来のEMI録音の音?家
で聞いているのはドーピングしたドンシャリ?
 EMIの人と新星堂の人がマイクで案内していましたが,
会場用のマイクは白色の角型トールボーイ的無指向型?
スリットの入った不思議なスピーカーにつながっていまし
た。
 3時に後ろの私たちが入ってきたのと同じ入り口から,
千住さんが若干カジュアルな衣装で登場,ピアニストも登
場しました。予定では3曲やるそうです。12才でデビュー
して30周年だそうです。ってことは42才?コンサートでは
あり得ない至近距離,千住さんの声は若くNHK−FMの
名曲リサイタルで聞いたのと全く同じで,美しかったです。
 こういった残響のない,自分の声もおかしくなるようなス
タジオで演奏するのは初めてだそうですが,無響室と間
違っていたのではないでしょうか?ピアノの右側が小ス
タジオのガラス,左側がタイル,後方が調整卓の入ったミ
キサー室のガラスがありますので,コンサートホールには
及ばないまでも,十分反射は有ります。
 1曲めは最新CDに入っているバッハの2つのメヌエット
で,1曲めは有名なアンナ・マクダレーナ・バッハの音楽
手帳にあるト長調で,2曲目はト短調?で千住さんの兄
が探してくるまで知らなかったそうですが,ピアノの練習
曲に昔からあったように思います。2つの1つのメヌエット
と紹介して演奏開始,ストラディバリ・デュランティ?は淡
い色で,顎当てあり,肩当て無し,ハンカチを肩において
挟んでいました。ハイヒールはかかとが太めでした。この
辺の事情はここを参照願います。
 実はこの曲小生も弾いたこと有りますので,フィンガリン
グやボウイングが気になりました。プロはどうやって弾くの
か?最初のト長調のテーマはダウンから弾き始めて,2回
目のテーマはアップで弾いていました。また,ト短調の8分
音符が弦をまたいで6回連続するところが小生は弾けませ
んでしたが,さすがプロ,ハイポジション(それほど高いとこ
ろは使っていませんでしたが)を駆使して難なく弾いていま
した。バッハの譜面ってアーティキュレーションなども全く書
いてないものが多いですが,プロはいろいろ工夫して弾い
ているものだと思いました。音は,古い楽器の音という印象
で,音量は大きくなく,刺激のないものでした。小生が習っ
ていた先生がご自身の古い楽器で狭い教室(マンションの
6畳位)で弾いてくれた音を思い出しました。楽器だけでな
く,弦や松ヤニの種類で音もかなり変わりますので,これら
に何を使うか重要ですが,そういうことを紹介したものに出
くわしたことがありません。また,cdとは偉く違う音で,鼻を
つまんだような独特な音は,良いヴァイオリン特有の音か
と思います。千住さんはだんだん感情移入してきて,片足
がつま先立ちになった姿は,笛を吹く少年の絵画に似てい
ました。
 小生の席はピアノの低い弦の先っぽの方でしたが,中低
域の厚みがありました。でも,ヴァイオリンは音域が高いし,
コンサートではありえない至近距離ですので,はっきり聞こ
えます。蓋は全開ちょっと手前位まで空いていました。
 2曲めは1枚目のCD(デュランティで1枚目という意味?)
から,エルガーの愛のあいさつでした。この曲は施設回りを
していてお客さんからリクエストされるまで,弾いたことがな
かったそうです。プロって意外と通俗名曲は知らないものだ
と思いました。
 3曲めは2枚目のCD(デュランティで2枚目という意味?)
から,ピアノ曲のアレンジでリストの愛の夢でした。この曲は
CDを作成するにあたって,いろいろ考えて選曲したものだ
そうです。
 最後に,一旦袖に引いたつもりで,アンコールということで,
ドボルザークのユモレスクでした。この曲は途中からダブルス
トッピング(重音奏法)があり,難しいのですが,美しい和音を
奏でていました。ヴァイオリンが旋律楽器ではなく,和音も出
せる楽器であることを再認識しました。
 3時25分頃に終了,エレベーターの関係で,後列から退場
するとのことで,小生は最後なのでスタジオをきょろきょろ見
学しました。ピアノの左に別録用の小さいスタジオが何ヶ所か
有り,鉄アレイのようなごっつい足のついたマイクスタンドが
目を引きました。多分,管球式などのトランス内蔵?の重いマ
イクを乗っけるやつなのかと。後ろの調整室にはムカデの脚
ほどスライドボリュームが付いているミキシングコンソールが
あり,その上に小型モニタースピーカー,上の壁に大型モニタ
ーが埋めこまれていましたが,詳しくはわかりませんでした。
操作していた人は若い人で,有名なO氏ではないと思います。
(ーεー)ボソッ
 出口では,上写真のCDを売っていましたが,ここに来た人
は買ったから来ているのでしょう。買う人は少ないような。あ
なたどこの新星堂で買ったの?などと談笑しているご婦人も
いらっしゃいました。
 
 
 
 
 
 

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