2005年8月号

定価1250円(本体1190円)

音楽の友,ステレオなどでおなじみの,
(株)音楽之友社発行
 
 

今月号の付録CDの概要は,以下のとおりです。

 34曲収録,69分15秒

販売会社内訳は,

・東芝EMI
  3曲
・コロムビアミュージックエンタテインメント
  5曲
・ユニバーサル ミュージック/ドイツ・グラモフォン,
    デッカ,フィリップス
  9曲
・エイベックス・クラシックス
  1曲
・オクタヴィア・レコード
  4曲
・BMGファンハウス
  6曲
・ワーナー・ミュージック・ジャパン
  1曲
・キング・レコード
  1曲
・カメラータ・トウキョウ
  2曲
・フォンテック
  1曲
・アイヴィ
  1曲

です。録音方式内訳は,

デジタル録音31曲,
ステレオ(アナログマスター)3曲,
モノラル(当然,同上?)0曲

 という,威容を誇っています。

 なお,最長3分33秒はトラック18ファジル・サイ(p)ほかのモーツァルト
PコンNo.21より第3楽章 冒頭です。

 今月の感想
 今回も大分遅いうpとなりました。
 いきなりEMIが3曲と頑張っていますが、EMIらしからぬ力強い音
と思ったら、カッティングレヴェルが高いようです。製品盤は持って
いませんが、今月は全体的に高いようで、音もよく聞こえます。レコ
芸マスタリング?の腕が上がったのかも知れません。
 ピアノ独奏が8曲と多く、ピアノ協奏曲が4曲と、あいかわらずピアノ
だらけです。
 作曲家では、バッハ1曲と激減、モーツァルトが5曲と躍進、ベートー
ヴェンが4曲、チャイコフスキー、ショパンが3曲と順当なところです。

今月のHanszackの推薦

トラック1
ドヴォルザーク:交響詩《水の精》〜アレグレット 冒頭
 サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 <録音:2004年3,6月(ライヴ)>[EMI  TOCE55738〜9]

 EMIらしからぬ力強い音です。やれば出来るんじゃな
いか、と思ったら冒頭で述べたように、レコ芸のマスタリ
ングが変わり、カッティングレヴェルが高いのも原因かと。
臨場感もあり、微細なホールトーンも入っているので、そ
ればかりではないでしょう。通常のEMI録音を大音量で
再生しても、こうはならないと思います。

レコード芸術の録音評

9月号に載る予定
 

(2005年11月6日追加)
93点by三井氏
「...距離感が適度に設定され,左右への広がりも自然で,ドビュッ
シーにふさわしい色彩感が明るくかつ豊かな,美しいサウンドを展開。
(以下略」

だそうです。
 
 

今月の???な録音

トラック29
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番〜第1楽章 冒頭
ジュリアン・ラクリン(vn)イタマール・ゴラン(p)
 <録音:2004年11月>[WC  WPCS11881〜2]

 特に悪くありませんが、強いて言えばvnがゴリゴリして、音像が
肥大して聞こえます。マイクが近すぎなのかも知れません。

レコード芸術の録音評90〜93点by三井氏
「...豊かな響きがまったくもやもやしないため、つややかで、
両楽器のしっとりした美しい音色の違いが鮮やか。(以下略」

だそうです。 
 
 

今月のその他諸々
 
 

トラック2〜3
EMIの一連の最新録音でシューマンのピアノ五重奏曲と、モーツァルトの
p協No.9すが、今月の推薦で述べたトラック1と同じ傾向です。

トラック4
スウィトナー指揮ベルリン国立管弦楽団のベト4ですが、DVD−A持ってい
ますので比較しました。DVD−AはCDと同じ44.1KHz/16bitなので、同じ
音かと思ったら全然違います。まず、カッティンレヴェルが10dBくらい、DV
D−Aの方が低く、音もハイ落ちです。また、レコ芸付録は16Hzあたりの暗
騒音が入っていますが、DVD−Aでは入っていません。まあ、カッティンレ
ヴェルが低くてわが家のスペアナで見られないのかも知れませんが、迫力で
はレコ芸付録圧勝、まろやかさではDVD−Aでしょうか。
 

トラック6
カントロフ(vn)ほかのモーツァルトvn協No.4ですが,透明感のあるvnです。
それにしてもモーツァルトって日本語変換しにくいです。小さいァって皆さんどう
入力していますか?

トラック14
シューリヒト指揮ウィーン・フィルの未完成冒頭ですが、コントラバスのppが
大音量で入っていて良く聞き取れます。これがU先生の言うpp指定無視で
すか?それにしてもこの部分、最低音がCですが、スコアリーディングの本
ではcbの最低音はEになっていて、どう出しているのか長年の謎です。ワー
グナーのラインの黄金冒頭でもDivisiでEの下のEsが指定されていて、わ
が家の装置で聞く限り1オクターブ上げて弾いているのかと思ったこともあり
ますが、実演では実際に出していました。(リング日本初演参照
多分、シューベルトの時代ではCが出ていて、ワーグナーのEsは余裕で出
ていたのでしょうが、各種音楽の本の著者の偉い先生は、それより前の楽
器しか知らないのでしょう。┐(゚〜゚)┌

トラック22
アシュケナージ指揮N響のチャイコ3番《ポーランド》ですが,先月書いたことと
同じで、vnはあいかわらず押しつぶしたような嫌な音ですが、金管はまあまあ
聴けます。録音がどうこうよりも、N響の弦がクソ?(ーεー)ボソッ

トラック25〜28
ホルショフスキ(p)のほ1987年のライヴですが,深みのある音です。
 
 
 
 

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