コンサート報告
生の音は,どうなんだ
有料コンサート結果報告
 
東京でパルジファル上演するのは,
13年ぶりだそうです(゚Д゚)ハァ?
11月4日(月)文化の日の,最終プロ
に,行きました。

読売日本交響楽団40周年記念公演

 リャルト・ワーグナー 舞台神聖祝典劇
 「パルジファル」
 全3幕
 
 指揮  ゲルト・アルブレヒト
 コンセプト・演出  高島 勲
 コンセプト・舞台美術 ヘニング・フォン・ギールケ
 
 アムフォルタス−−−−−−−フランツ・グルントヘーバー
 グルネマンツ−−−−−−−−クルト・モル
 ティトレル(テープ)−−−−−−クルト・モル
 パルジファル−−−−−−−−ポール・エルミング
 クンドリー−−−−−−−−−ペトラ・ラング
 クリングゾル−−−−−−−−工藤 博
 聖杯の騎士T−−−−−−−井ノ上 了吏
 聖杯の騎士U−−−−−−−長谷川 顕
 小姓T−−−−−−−−−−坂本 江美
 小姓U−−−−−−−−−−小畑 朱実
 小姓V−−−−−−−−−−高橋 淳
 小姓W−−−−−−−−−−高野 二郎

花の乙女たち
 第1のグループ
 T−−−−−−−−ー−−−増田 のり子
 U−−−−−−−−−−−−品田 昭子
 V−−−−−−−−−−−−加藤 悦子
 アルト・ソロ−−−−−−−−押見 朋子

 第2のグループ
 T−−−−−−−−−−−針生 美智子
 U−−−−−−−−−−−栗林 朋子
 V−−−−−−−−−−−手嶋 眞佐子

合唱 二期会合唱団
管弦楽 読売日本交響楽団
 

平成14年11月4日(月) 14:00開演

東京文化会館大ホール
 

Hanszackメモ

・楽器編成
ヴァイオリン26
(第T×14 第U×12か?
両翼配置でないので,よくわかりません)
ヴィオラ10
チェロ8
コントラバス6(中央奥舞台下)

なお,ワーグナーの指定本数はなし。

木管,ハープ×1,ホルンは左端
打楽器は奥,金管は右端
ティンパニの隣に,Roland PC−180
のキーボードがありました。鐘の音はこれ?
 
 

・その他諸々
幕は,開きっぱなしでした。舞台装置とは思えない,楽器(ピアノ)
や何かが,暗い中に雑然と置かれていました。
コントラバスの練習を聞いていましいたが,あまり低音が出ている
とは,思えませんでした。オーボエがリードの掃除?をすると,ピイ
という,妙ちくりんな音が,出ていました。

 


 


1.第1幕

 1階4列18番,今まで経験したことのない,
前の席で,しかもまん中です。期待が膨らみ
ましたが,座ってみると,前の人の頭で,舞台
中央がまったく見えません。が〜〜〜ん。
 照明が落ちて,会場が静まると,空調の音が
気になります。しばらくして,アルブレヒトが登場,
顔が目の前で,気持ち悪い位です。
 舞台は,ついたての用なものがあり,ここに
プロジェクターの映像を写し,聖杯城の場面では,
奥に倒れて広くなり,迫力があります。
 最初に痩せた老人が,パジャマ姿で登場,老
作曲家ワーグナーを表しているのでしょうか,と
ても寒そうです。クルト・モルと並ぶと,小姓役の
日本人が小さく,笑ってしまいます(失礼)。グル
ネマンツが,過去を物語るとき,小姓たちは寝そ
べって足をぶらぶらさせたりして,小僧そのもの
でした。
 聖杯守護の騎士達は,黒服で,帝国陸軍式の
敬礼をしている人がいるかとおもいましたが,オ
ペラグラスで見ると,目を覆って,悲しみを表して
いるのでしょうか,各人,演技を付けているようで
す。グラールは,大きなウンコみたいで,チープ
でした(上写真参照)。ソプラノの合唱は,美しか
ったです。噂によると,5階のトイレが第1幕,使
用禁止になっていたようで,そこで歌っていたよ
うです。第1幕は,拍手しないのが慣例だそうで
すが,小数の人が拍手していました。とまどって
いたようです。なお,幕は閉まりませんでした。
 13年前の,ウィーン国立歌劇場の引っ越し公
演で,パルシファルを見ていますが,この時はN
HKホールで,音質は悪かったです。パンフには,
世界最高の弦をお楽しみください,みたいなこと
が書いてあったのですが,普通の弦がはるかか
なたで鳴っていました。今回は,会場も席も良い
のでしょうか,低音が豊かで,NHKホールより断
然良かったです。家の装置では出にくい,コントラ
バスのピチカートが,打楽器のようにドスン・ブン,
と鳴っていました。インターナショナルオーディオ
ショウでJBLのスタジオモニターで聞いた音が,
ディスコっぽく誇張されている,と思いましたが,
距離が近いと,そんな音になるようです。
 

 
 
2.第2幕

 クリングゾルの工藤さんは,声大きかった
です。招聘歌手では,ペトラ・ラングさんは,
あまり声出ていなかったようです。舞台でこ
の役を演ずるのは初めてだそうですし,寝
ながら歌う場面が多いので,難しいのでしょ
う。
 花の乙女ですが,あるネット掲示板で相当
たたかれていましたが,はだしで寒そうでした。
演出家も,考えてほしいです。でも,ソプラノ,
声来ていました。ルックスは巨大な西洋人と
並ぶと,苦しい面もありますが,歌唱は負け
ていないと思います。外野の雑音など気にせ
ず,この中から将来,バイロイトでブリュンヒ
ルデやイゾルデを歌う人が,出てほしいです。
 休憩時間に,外へ出ると,小ホールで天羽
明恵さんが,リサイタルをやっていました。ドイ
ツで活躍している方ですし,ベルリン国立歌
劇場のリングでは,森の小鳥を歌っていまし
たので,是非,パルシファルにも参加してほ
しかったです。関係ないけど,グルメで有名
な山本益博さん,来てたみたいです。
 ロビーでは,小泉首相,海部元首相,江守
徹,松原智恵子,マリーンなど,著名人の花
輪がいっぱい来てました。
 


3.第3幕

 毎度おなじみ,精養軒のワーグナーセット
(クロワッサンとクラムチャウダーとのセット
で600円)を食べて,最終幕です。
 パルシファルは,Gパンはいてて,とっても
チープな感じです。初めてクラッシックのコン
サートに行くのですが,何を着て行ったら良
いのですか?という質問を,さるネット掲示
板で見かけますが,出演者がGパンなので
すが,観客として失礼でない服装はなんで
すか?という質問が増えそうです。
 第2場への舞台転換(手前のつい立が倒
れて広くなる)の間奏曲では,アルブレヒト氏,
指揮棒を置いて,すごい手振りでオケをあお
っていました。
 ティトレルの遺骸は,倒れたつい立から出
て来て,痩せた人がやっていて,気持ち悪
かったです。最後に,パジャマ老人が出て来
て,ベットに入り,グルネマンツが楽譜を上に
置きました。
 字幕は,「共苦によりて知をえたる,けがれ
なき愚者」などとなっており,自宅で使用して
いる訳「同情によりて知を得る,きよらかなる
愚か者」と,随分違っている部分がありました。
 幕が閉まると,着物を着た女性のブラボー
がすごかったです。カーテンコールでは,最
初,黒服国産合唱団がでると,拍手が寂し
かったですが,外人招聘歌手への拍手は大
きかったです。何か,悲しいものが。
 
 
 
 

4.全般

 高島氏の演出,ネットで相当たたかれてい
たのを見てから行ったせいか,あまりがっか
りしませんでした。プロジェクターの使用と,
最後の夢落ちに,批判があったようですが,
帰り際,今日は初日の老人(パジャマのワー
グナー)出てた?と話し合っているご婦人が
いて,おおむね好評だったのではないでしょ
うか。
 私の場合,昨年見たコンビチュニー演出の
「トリスタンとイゾルデ」で,サマーベットでトロ
ピカルドリンク飲むブランゲーネ見ていますし,
何があっても驚きません。音が聞ければOK
です。
 音に関しては,今回,コントラバスのピチカー
トしか印象に残っていません。あの音,出ない
でしょうね,38cmウーファーに,1kwのアンプ
が必要でしょうか,もともとソフトに入っているの
かも,あやしいですし,泥沼に入り込まないよ
う,気をつけます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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