2005年4月号

定価1250円(本体1190円)

音楽の友,ステレオなどでおなじみの,
(株)音楽之友社発行
 
 

今月号の付録CDの概要は,以下のとおりです。

 29曲収録,61分12秒

販売会社内訳は,

・ユニバーサル ミュージック/ドイツ・グラモフォン,
    デッカ,フィリップス
  9曲
・エイベックス・クラシックス
  1曲
・オクタヴィア・レコード
  3曲
・BMGファンハウス
  5曲
・ソニーミュージックジャパンインターナショナル
  1曲
・東芝EMI
  1曲
・コロムビアミュージックエンタテインメント
  5曲
・カメラータ・トウキョウ
  1曲
・TDKコア
  2曲
・アイヴィ
  1曲

です。録音方式内訳は,

デジタル録音24曲,
ステレオ(アナログマスター)5曲,
モノラル(当然,同上?)0曲

 という,威容を誇っています。

 なお,最長3分05秒はトラック10佐渡裕シュツットガルトのマラ5,トラック
20ラトル・バーミンガム市響のマラ8,トラック27,28の鈴木秀美リベラ・ク
ラシカのモーツァルト:演奏会用アリアとハイドン60番です。

 今月の感想
 マーラーが5曲と多いのが,ブックナー派としては,腹立たしいです。ブーレ
ーズが3トラック連続でかせいでいるのですが,音は良いです。リヒテルも6曲
と,量産しています。
 

今月のHanszackの推薦

トラック5
J.S.バッハ:イタリア協奏曲〜第3楽章 冒頭
(「エッシェンシャル・リヒテル/The Virtuoso」より)
 スヴァトスラフ・リヒテル(p)
 <録音:1991年3月>[Ph  UCCP3261]

 中域中心に,実の詰まった良い音で,実在感があります。リヒテ
ルはヤマハを使っていたそうですが,この録音はヤマハの音なの
でしょうか?リヒテルにして,爆演ではなく落ち着いたしみじみした
テンポ感覚です。晩年の境地でしょうか?

レコード芸術の録音評

90〜93点

だそうです。
 
 

今月の???な録音

トラック10
マーラー:交響曲第5番〜第1楽章 冒頭
佐渡裕指揮シュツットガルト放送交響楽団
 <録音:2001年10月(ライヴ)>[AVC  AVCL25031]

 総奏がうるさく、音が汚くて思わずヴォリュームを絞りたくなります。
録音のせいというより、もともとこういう音なのかも知れません。マー
ラーのオーケストレーションがいけないのか、佐渡裕がいけないのか、
シュツットガルト放響がいけないのか、ホールがいけないのか、わか
りませんが…(´д⊂
 

レコード芸術の録音評87〜90点by相澤氏
「よくバランスのとれた難点のない音づくりだが、同曲盤の多い
なかでなにかチャーム・ポイントがほしいところ。(以下略」

だそうです。
 
 
 

今月のその他諸々
 
 

トラック1〜3
ブーレーズ指揮ウィーン・フィルのマーラーの歌曲ですが,声楽は鮮明、オケは残響
豊かです。

トラック4、6〜9
リヒテルの1961年から1993年までの様々な録音ですが、なぜか高弦チリチリで音痩せ
したり、こもり気味な音だったり、ひん潰れたような音だったり、EMIのような音です。
トラック5のバッハが良いのは、曲が良いせい?

トラック19
ジュリーニ指揮ミラノ・スカラ座フィルのベト5ですが、高弦が美しく、残響も良好です。

トラック20
ラトル指揮バーミンガム市響のマラ8千人ですが,オルガンの低音と高弦が良いです。

トラック21
ノイマン指揮チェコフィルのベト7ですが,ホルンが良いです。

トラック23〜25
園田高弘(p)の一連の録音ですが、トラック24のバッハ:インヴェンションだけが残響美し
く、トラック23の展覧会の絵はリミッター効いたような変な音、トラック25のワルトシュタイ
ンはマイク近すぎな感じです。リヒテルと同様、なぜかバッハだけ音が良いのは曲のせい?

トラック27〜28
鈴木秀美指揮オーケストラ・リベラ・クラシカのモーツァルト演奏会用アリアとハイドン60番
ですが,声楽がリアルでオケの残響も良好です。

トラック29
ペス(p)のナザレー:ばか騒ぎですが,低音ゴリゴリな音です。
 
 

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