絶滅危惧種?
名曲喫茶ってどうよ?
 
 ジャズ喫茶って今だにあるみたいだし,主がオーディオ狂いで
有名な人がいたりしますが,クラッシックを聴かせるお店って少
ないですよね。昔は,名曲喫茶なるものがあり,小生も横浜と御
茶ノ水の田園に行ったことはありますが,既に全盛期を過ぎてお
りました。…(´д⊂
 そんな訳で,渋谷にある名曲喫茶「ライオン」に,暮れも押し迫っ
た平成16年12月30日に行って来ました。
 
 

上写真左 名曲喫茶 ライオンのパンフレット 右は一昨年
惜しくも閉店した,新宿スカラ座のマッチ

 


パンフレットの裏側は,12月のコンサートのプログラムになっています。
企画構成・日本クラシック音楽普及会・会長井手隣信氏とあり,ユニバ
ーサル ミュージックの各レーベルのロゴが印刷されています。
 
 

 ライオンは東京渋谷の,道玄坂の風俗街,
道頓堀というストリップ劇場のそばでした。こ
の劇場は学生時代,お世話になった記憶が
ありますが,まさかそのすぐそばに名曲喫茶
があるとは知りませんでした。
 古い木戸?をギギーと開けて入ります。1階
に座りましたが,席は二人掛けで,スピーカー
に向かっていました。後ろにはボックス席があ
るようです。また,2階や地下もあり,地下は会
合用みたいです。
 お客は1/3位の入りで,皆,本を読んだり
瞑想したり?で,静かですが,ストーブの上の
ヤカンの音がちょっと気になります。店員さん
が水と灰皿と上写真のプログラムを持ってき
て,注文を聞きに来ます。コーヒーを頼みまし
た。500円とごく普通のお値段でした。
 小生が入った時は,ブルックナーの交響曲
第4番「ロマンティック」の第4楽章がかかって
いました。再生装置の上に演奏中のCDケース
を立てていましたので,アナログではなく,CD
をかけていたようです。遠くて誰のCDか,よく
見えなかったのですが,演奏終了とともに店員
さんがマイクを使って「お客様のリクエストでブ
ルックナー交響曲第4番「ロマンティック」変ホ
長調,カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハー
モニー管弦楽団」とアナウンスしていました。レ
コードアカデミー賞を受賞した録音でしょう,結
構定番な演奏を揃えているのかも。
 

 上は「名曲喫茶のクラシック」という,CDの
ブックレットですが,上のスピーカーがまさしく
ライオンのメインスピーカーです。右が左より
大きく,38cm2発かと思います。構造は,後
面開放か,スリット状の枠からバックロードか,
バスレフ動作させているのか,ともかく特殊な
ものだと思います。上写真のさらに左右に,ト
ーンゾイレ状のスコーカーかツイーター,さら
に左右下にスーパーツイーター状のものも置
いてありました。
 パンフレットには真のHiFi立体音響,全館
(各階)ステレオ音響完備(帝都随一を誇る)
となっています。実際の音は,聞きやすく,低
音も高音もあまり欲張っていないと思いました。
小生の好みでは,もう少しコントラバスなどの
低音と,全体の音量も上げてほしいと思いま
したが,一般の喫茶店に比べれば,十分大
音量で,ワイドレンジです。
 ブル4が終了して,3時からライオン・コンサ
ートで,新譜を紹介していました。この日はカ
メラータ・トウキョウ12月新譜超特選盤として,
バッハのオーボエ・ソナタ集をかけていました。
ここで音質一変,音も下から出ていましたので
スピーカーを切り替えたのでしょうか,チェンバ
ロが鮮明でした。
 奥の迷路のようなところにあるトイレに行っ
て,ぼろぼろに使い込んだレコード芸術を読
んで,退場しました。小生が帰る頃には,お客
さんが倍くらいに増えていました。木戸を開け
ると,おかみさんらしき人が,門松を準備して
いるところでした。
 
 
 
 

 
 

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