コンサート報告
生の音は,どうなんだ
有料コンサート結果報告
 
 

神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第210回定期演奏会『浄化の世界』

     指  揮
ハンス=マルティン・シュナイト
    クラリネット
 カール・ライスター
  ソロ・コンサートマスター
    石田 泰尚
 

2004/10/17(日)午後2時開演
 横浜みなとみらいホール
 
 


 

1. W.A.モーツァルト/クラリネット協奏曲 イ長調 K.662
 

Hanszackメモ

・楽器配置など
左からvn1×? vn2×?合わせて14丁
中央にチェロ×3
右手前にヴィオラ×4
右奥にコントラバス弦×2

左側にホルン×2
その右に木管
 
 

・その他諸々
 なとみらいホールは今年3月の,ファビオ・ルイジ指揮ライプチッヒ
放送響以来,2度目です。割と新しいホールで,サントリーホールを
意識した作りらしいです。前回は前の右寄りで,コントラバスに近く,
よく聞こえました。それよりも,ファビオ・ルイジのはやいテンポの爆
演とパフォーマンスに笑いました(*´Д`*)。
 今回は24列と後ろよりの左側です。国産オケのため,いつでもチケッ
ト手に入ると思って,直前に購入しました。これでもS席です。

 

 モーツァルトのクラリネット協奏曲は嫌いではないですが,CDも持っ
ていないし,どうでもよかったのですが,ライスター名手,真っ赤になっ
て吹いていた刺激のないやわらかいクラリネットの音色が,良かった
かと。オケとクラのバランスですが,当たり前ですがオケが小音量の時
はソロクラがよく聞こえますが,オケが多少大きめの音を出すと,埋没
しがちです。やはり,オケは小編成とはいえ,ダイナミックレンジが広い
です。
 
 

2.ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調(ノヴァーク版)
 

・楽器配置など
左からvn1×14? vn2×12?
中央にチェロ×8
右手前にヴィオラ×10
右奥にコントラバス×6?7?(メモしなかったので忘れました)

木管は弦の後ろ横一列,金管はその後ろ2列
打楽器は左奥
 

・その他諸々
 プログラムによると,ハンス=マルティン・シュ
ナイト氏は,カール・リヒターの後任として,ミュン
ヘン・バッハ合唱団・管弦楽団の芸術監督をして
いたひとで,オペラもやる人みたいです。どんなブ
ル9聴かせてくれるか,楽しみです。あと,東京シ
ティフィルのローエングリンの時も同じでしたが,
プログラムは無料で入り口で配っています。海外
オケやオペラでは,豪華で高価なプログラムを買
う羽目になります(別に買わなくてもよいのですが。
)。国内オケは良心的です。長岡鉄男さんのように,
オーディオだけでなくコンサートも国産を愛用したい
です。
 

 15分休憩の後,ブル9開始。最初の弦のトレ
モロは,席が遠いせいか,高弦は聞こえません
でしたが,低弦がよく聞こえました。続くホルンは
想像していたより大きな音でした。某有名評論家
の言う,p指定無視でしょうか?第1主題の総奏
は,さすがに音がでかかったです。でも,席が遠
いせいか,金管が耳につきささることはなかった
です。第2トランペット奏者は女性でした。あとで,
コンサートのパンフレット見たら,沖縄出身の人
みたいです。全般に遅いテンポで第1幕30分か
かって終了。しかし,ところどころクライマックスに
向かうところで,アッチェレランドかけてました。多
分,楽譜に指定があるのだと思いますが,ここは
クレンペラーなみに,無視したらと思います。たし
か,フルトヴェングラーが狂ったようにアッチェレ
ランドかけると,批判していた某有名評論家がい
ましたが,楽譜の指定通りにやっているのでは?
 第2楽章は,小生がブルックナーに興味を持つ
きっかけとなった曲です。昔,NHKテレビで見た
演奏で,このジャジャジャンジャンジャンジャンジ
ャンの気味悪いリズムが,頭にこびりついてしま
いました。基本的に,スケルツォ大好き人間です。
 地味な演奏家が多い国内オケですが,神奈川
フィルのコンサートマスターは,パフォーマンスが
すごいです。バッタのように飛び上がりそうでした。
 第3楽章は苦手な緩徐楽章ですが,皆さん舟を
こいでいたようです。長い第3楽章も30分近くか
けて終了。プログラムには60分となっていました
が,70分以上かかったようです。ホルンが最終
音を吹いて終了。一瞬拍手が起きましたが,シュ
ナイト氏が棒を下ろさないので,また静粛が数秒
続き,やっと手を下ろしたところで盛大な拍手が
起きました。アンコールなし。シュナイト氏,何度
も舞台に現れては,楽団員を立たせていました。
 
 
 

3.音について

 金管の炸裂を期待すると,がっかりかもしれません
が,これはこれで良かったのかも知れません。去年
シカゴ響のブル7聞きましたが,雷太郎(某有名評論
家がショルティ氏をこう命名)時代だったら,爆音が
聴けたのかも知れません。ペットもロータリーを使うの
が普通ですし,現代の演奏はバランス崩すほど強奏す
ることはないようです。
 みなとみらいホールの音ですが,高音の反射は多い
方かと思います。低音楽器の迫力は普通です。サント
リーホールに近いのでしょう,私の好みではありません
が。今回,弦楽器の編成は少なかったように思います。
コントラバス×9くらい欲しかったです(*´ε`*)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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