コンサート報告
生の音は,どうなんだ
有料コンサート結果報告
 
 

ダニエル・バレンボイム指揮
シカゴ交響楽団
2003年日本公演

10月26日(日)Cプロに,行きました。

 ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」
 より 前奏曲と愛の死
 
 ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調
 

平成15年10月26日(日) 15:00開演

東京文化会館大ホール
 

Hanszackメモ

・楽器配置など
vn1×16 vn2×14?
両翼配置
中央右にヴィオラ×?
中央左にチェロ×?
左にコントラバス5弦×9

木管は中央弦の後ろ横一列,
ハープ×1は左奥,
木管の後ろにトランペット,
その右にトロンボーン,チューバ,ホルン
打楽器は中央奥
 
 

・その他諸々
14:30ちょっと前に開場,既に数人の楽団員が舞台上で練習して
いました。プログラムの楽団員メンバーを見ると,コンサートマスター
は名前からして中国系かと思います。日本人の名前は見当たりませ
んでしたが,東洋系,多いです。あと,女性比率は少なめ?東京の
オケと比べて…(´д⊂

 


 
 

1.ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」
 より 前奏曲と愛の死

 1階16列1番,左寄りですが,まあまあの
席でした。実は,東京文化会館大ホールで,
オケが舞台上に上がっているのを聞くのは初
めてです。オペラばかりだったものですから…(´д⊂
 時間が迫ると,オーボエがAの音を出して,最
初に管楽器がチューニング(単なる儀式?),
その後,コンマスが立ち上がって弦も含めて
チューニング(の儀式?)
 照明が落ちて,しばらくして,バレンボイム氏
が登場,2002年のリングチクルス以来の対面?
ですが,随分老けたような?
 最初は氏の得意なワーグナー,演奏禁止の
某中東の国で演奏して,物議をかもした曲です。
譜面無し,暗譜で指揮しています。チェロやvnが
活躍するところでは,前に身を乗り出してオケを
あおっていました。コンマスの頭を叩いてしまわ
ないか,心配でした。手慣れた感じで,うまいで
す。最後の音が消えいるように終わった後,数
秒間,拍手が起きませんでした。こんな重い曲
と演奏を最初に持って来て,メインは大丈夫?
 音については,後でまとめて書きますが,この
曲だけに使われているハープについては,さす
がに音量が小さく,オケの中ではしんどいものが
ありますが,高音域はさわやかにはじけて,わが
家の装置とは大分違いがありいました。

 
 
2.ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調

 20分間の休憩の後,メインのブル7です。
ホールでは山野楽器がバレンボイム巨匠の
ブル7のCDや,ベトのDVD−Aなどを販売
していました。
 ハープは撤収,トライアングルとシンバルが
加わります。その他に,ワーグナーチューバ
×4,ホルン×5。打楽器奏者は,同時に鳴
らすため,かけもちできなく,2人追加です。
 例によって弦のトレモロから開始,会場ノ
イズが大きかったら聞こえない微弱音です。
最初チェロ,さらにビオラが加わって第一主
題を奏でます。生で見ると,ブルックナーの
オーケストレーションがとてもよくわかります。
ビオラが加わっているのは,CDではよくわ
かりませんでした。
 Vn2のトップの方は,高齢な方が多かった
です。クライマックスで32分音符のきざみを,
必死で弾いていましたが,ちゃんと弾けてい
たのでしょうか?聞こえないので16分音符
でも良いのかと(゚ε゚)キニシナイ!!
 この曲,フルートソロが結構活躍しますが,
金色の楽器を使用した奏者,うまかったです。
また,金管楽器もうまいです。弦楽器は期待
していたほど,響かなかったかと。これは,会
場の反響特性のせいかも。目を閉じると,左
の壁からvn1が聞こえて来ます。反射音が,
濁らせているのかも知れません。コントラバス
も9本ありながら,あまり迫力ありませんでした。
あと,和音で補強している金管群の音が突出
している箇所もありました。レコーディングでは
ミキサーがバランス取っているのでしょうか,
CDでは聞けない力強い音でした。
 第1楽章は無事終了,第2楽章は,小生の
苦手な緩徐楽章です。まあ,ブルックナーの場
合,途中で音が大きくなってシンバルが鳴った
りしますが。ブルックナーの曲は,いろいろな場
面をクリアーして行く,シューティングゲームの
ように思えます。これで終わりかと思うと,また,
次のエピソードが続く,といったあんばいで,ワ
ーグナーとは大分違います。
 今か,今かと待ち構えていると,やっとトライ
アングルとシンバルの箇所に来ました。これで,
ギャラ同じなんですよね( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
 途中ちょっと睡魔に襲われながら,無事第2楽
章終了。いよいよ小生の好きな第3楽章スケル
ツォです。休憩時間もペット奏者,2重付点音符
のパッセージ練習していました,悪いわけはあり
ません。しかし,聞いている方のテンションが?
トリスタン前奏曲と愛の死聞いて,長い第二楽章
聞いて,体力が持ちません,やっている方はもっ
と大変なんでしょうが。8番や9番みたいに,第2
楽章と第3楽章は演奏順序,入れ換えた方が良
いのでは?
 いよいよラスト,第4楽章,ただ,バレンボイム
巨匠の特徴として,リングの時にも感じましたが,
最初から最後までリキ入っていて,ここぞという
クライマックスは相対的に希薄に感じられました。
今日はトリスタンで満足してしまいました。もう少
し力抜くところは抜いても良いのでは,評論家の
批評を気にし過ぎ?最終音が終わったと同時に
拍手,フライングブラボーは無し,巨匠は何度も
コールに答えた後,各奏者を立たせて称えてい
ました。確か,チェリビダッケもやっていました,
ブル8の日本公演のNHK放送で見ました。
 
 
 
 

3.全般

 舞台上のオーケストラの音なので,期待が
大きかったのですが,ピットのほうがコントラ
バスやチュ−バなど,迫力がでるのかも知れ
ません。また,高弦も期待ほど響かなかった
ように感じました。必ずしも,直接音が良いと
も言えないような気がします。視覚的な問題も
あると思いますが,音より,指揮者や演奏者に
注意が行くのでしょうか?
 家にかえって,クレンペラー&フィルハーモ
ニア管のブル7を聞いてみましたが,高音が
こもりがちな点を除いて,家の音が勝っている
部分もありました。
 今回,部分的にも,家の装置のほうが生の
音より良いと思ったのは,初めてです。オー
ディオの腕が上がったのか,オーディオの音
に耳が慣れてしまったのか(TдT
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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